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対談
 Bridge Executive Interview 〜 第3回 〜 
ネットとリアルの融合
--- 第3回目は、株式会社 エイジア 代表取締役社長 えとうあきら氏にお話をお聞きしました。
株式会社エイジアは、インターネット・マーケティング・ソリューション(IMS)の領域において高度なノウハウと実績を持つ東証マザーズに上場しているリーディングカンパニーです。同社はインターネットの世界での“ネットの営業マン”であるe-CRMソリューション「WEBCAS」を活用した新しい営業スタイルを提案しています。 えとう氏は、中堅オーディオメーカーをスピンアウト後32歳でソフト受託開発業を主力としたエイジアを設立されました。 その後、現在の主力商品である「WEB CAS」シリーズを開発し2003年には日本証券業協会のグリーンシートのエマージング銘柄に登録し、さらに順調に業績を伸ばされた2年半後の2005年には東証マザーズへの株式公開を実現されました。「WEBCAS」というインターネットを活用した新しい営業スタイルについてお話をお聞きしました。(※えとう氏プロフィールはこちら)

--- 現在の日本の営業スタイルについて ---

(写真右_弊社代表 吉田)
「貴社は最先端のネットを活用したリーディングカンパニーですが、現在の日本の営業スタイルについてはどのようにお考えですか。」

(写真左_株式会社エイジア 代表取締役社長 えとうあきら氏)
「日本においては"インターネット"を活用したネットビジネスと対面型のリアルビジネスがイコールではなくまったく別物である、という意識が強いと感じます。ビジネスである以上ネットもリアルも同じなはずですが、同じと思っていない。例えば、ネットで営業活動を行う場合、リアルビジネスで「タブー」であることをインターネットの世界では普通に意識せずに実施されています。」

吉田:
「日本企業でインターネットを活用したビジネスのやり方はまだまだ未熟で問題が多いと思います。BtoCの領域では多くのいわゆるネット企業の活躍でかなりの進展があると感じますが、BtoBのビジネス領域ではまだまだですね。実際リアルではタブーなことがネットでは横行しているのですか。」



えとう氏:
「その通りです。例えば、e-Mailを活用したメールマガジンの場合、勝手にメールを送りつけることはなくなりましたが、メールマガジンの申込画面ではデフォルトで「今後の弊社からのメール OK」となっていたりします。リアルなビジネスで考えれば、例えばお客様にセミナーの出欠を促す資料に「出席します」と書いてあるパンフレットを提出するようなもので通常の営業現場ではありえないことです。ところがネットビジネスにおいては、例え優秀な営業マン出身でも本来リアルなビジネスではタブーであることをネットでは実施してしまうのです。」

吉田:
「ということはネットでのやりかたがまだまだ稚拙ということでしょうか。」

えとう氏:
「稚拙というより、本来リアルで普通に実施していることをネットに置き換えることができないのです。例えば、今まではテキストメールで送付していたのを急に「HTML」に変更して送りつけるとか普通に実施しているわけです。通常の営業マンがお客様に対して、同意を得ずに担当営業を変更することはないですし、仕様変更を通知しないなんてことはないですよね。E-Mailの様式変更においても「お客様に確認しましたか?」と聞くと「聞いている」というのですが、単にHTML文面の最後に「テキストメールに戻したい方はこちら」と書いてあるだけです。お客様に勝手にやれということがリアルなビジネスではありえないことがネットでは実施されているわけです。」



--- ネットとリアルの融合 ---


吉田:
「なるほど確かにある意味無意識に実行しているようですね。企業がインターネットというチャネルの有効性は理解しているものの、本当の意味でのコミュニケーションのチャネルとしての認識は希薄なため、その活用方法を十分に把握していないのですね。なぜネットビジネスとリアルビジネスが乖離しているのでしょうか。」



えとう氏:
「一般的に、ネット経由でのお客様へのアプローチに、リアルビジネスを理解している現場の営業が係わっていない、というのが大きいです。企業のホームページやメールマガジンというのは、お客様に直接コミュニケーションをとったことがない経営企画とか情報システム部門とかバックオフィス部門が担当しています。マーケティング部門が管轄していたとしても、リアルな営業がその企画などにはいることはないでしょう。ネットとリアルが乖離しているのは現場の営業が収集してきた情報が生かされていないことが原因です。」

吉田:
「現在大企業の一部でリアル営業(訪問型営業)とネット営業(非対面営業)の組み合わせで営業リソースの最適化を実施することで、より効率的な営業活動を行う方式が浸透しつつあると実感しています。今後リアル営業とネット営業が組み合わせることが必要と思いますか?」

えとう氏:
「私はリアル営業とネット営業を組み合わせたハイブリッドモデルを構築すべきだと思います。私は前職で海外勤務が長いのですが、当時海外進出する際に最初に行うのは工場を作ることではなく、顧客満足を意識したサービスを行うことでしたので、日本はサービスにおいては世界一と感じていました。ところがこの失われた10年間でサービスの品質は落ちているのではないかと感じます。今後サービスの品質を上げていく必要がありますが、現在の営業マン一人当たりにかかる負荷が大きく、マンパワーには限界があります。このような環境におかれている中、リアル営業とネット営業をよいところをうまく組み合わせていくことによってお客様へ提供するサービス品質を向上させていくことが重要だと考えています。」

吉田:
「全部リアルな訪問営業ではできないところを、総合力を補完する意味合いでネット営業を組み合わせてハイブリッドに構築するということですね。」

えとう氏:
「その通りです。もちろんリアル営業でしかできないところ、最後のクロージングのフェーズとかは訪問営業でなければ出来ないでしょうが、それ以外のところはネットを活用してお客様へ提供するサービスの品質を上げていくべきであると思います。」


--- 今後のネットとリアルを融合させた営業展開について ---

吉田:
「今後の御社の事業展開を教えてください。」

えとう氏:
「弊社はWEBCASがコアビジネスですが、リアルとネットの融合を、アライアンスを組んでいろいろやっていきたいと考えています。自社だけでは全てのサービスはできませんから、付加価値のあるサービスを提供するために、足りないところはその部分が得意な企業とアライアンスを組んで、ネット営業とリアル営業を組み合わせたハイブリッド型のサービスを提供していきたいと考えています。今までの自社の営業スタイルはWEB経由の問合せ対応が主体でした。問合せのフォローもWEBCASが営業マンとなって、自動メール配信で情報提供を実施させたり、また既存顧客の離反率をさげるよう、WEBCASから定期的にメールでフォローを実施していましたが、今後は弊社からPUSHの新規開拓に力を入れていきます。実際に自社の営業活動でネットとリアルを融合させた形で、世の中にネットとリアルのビジネスを融合させる様々なサービスを広めていきたいと考えています。」

吉田:
「本日は貴重なお話を有難うございました。」



Profile
えとう あきら 氏

株式会社エイジア
代表取締役社長

1988年 赤井電機株式会社入社
1995年 株式会社エイジア設立、代表取締役就任(現任)

参考)株式会社エイジア
2003年 日本証券業協会のグリーンシート エマージング銘柄指定
2005年 東京証券取引所 マザーズ市場に株式を上場